共創マーケティングとは?成功事例から学ぶ重要性とメリット
共創マーケティングとは、企業が社外のパートナーと協力し新しい価値を生み出していくマーケティング手法です。取り入れれば商品・サービスの改善・開発に大きく役立つでしょう。しかし同時に、成功させるには幅広い知見が必要であるため、マーケティング支援会社にサポートを依頼するのがおすすめです。共創マーケティングの具体的な成功事例や重要性、メリット、注意点などを紹介します。
- 共創マーケティングについて知りたい方
- 共創マーケティングを取り入れたい企業様
- 共創マーケティングの活用に不安があるマーケティング担当者様
共創マーケティングとは
共創マーケティングとは、企業が社外のほかの組織や消費者と協力し、商品・サービスの新たな価値を生み出していくマーケティング手法のことです。社外との関係を深め、多様な意見を積極的に取り入れることにより、商品・サービスを改善したり、新しく開発したりすることが可能になります。共創は、既存事業・既存商品を改良するタイミングや、新規事業・新商品の開発のタイミングで行われることが一般的です。

共創マーケティングが注目される理由
共創マーケティングが注目されている理由としては、市場における競争の激化が挙げられます。近年、市場は飽和し、一つひとつの商品・サービスの差別化が難しくなっている状態です。モノを作れば売れた時代は終わり、モノを売るために、より顧客に選ばれる商品づくりが求められるようになりました。つまり、他社の商品・サービスにはない付加価値が、競争に勝ち、市場でシェアを獲得するカギになります。そしてその付加価値を醸成する方法の1つとして期待されているのが、共創マーケティングです。
これまでも、アンケートやデプスインタビューなど、顧客の声を取り入れる考え方はありました。しかし、どの企業も行っているうえに、ニーズも多様化し捉えにくくなっているため、これまでの方法では不十分になっています。そこで、消費者や外部組織と深くかかわる「共創」が注目されるようになったのです。
商品・サービスを生み出す過程で社外と協力し、新しいアイデアを創出したり、消費者の声をより反映させた商品を開発したりする共創マーケティングの考えが、現在の市場状況の打開策として適しており、注目されるようになったと考えられます。

共創マーケティングの成功事例3選
共創マーケティングの成功事例を3つ紹介します。有名企業で共創マーケティングがどのように行われているか、具体例をぜひ参考にしてください。
- 「みんなでつくるバウム」|株式会社良品計画 Ryohin Keikaku Co.,Ltd.
- 「ディズニー・ハロウィーン」|株式会社オリエンタルランド
- 「未来会議」|株式会社ベネッセコーポレーション【自社事例】
1つずつ見ていきましょう。
「みんなでつくるバウム」|株式会社良品計画 Ryohin Keikaku Co.,Ltd.
株式会社良品計画は、2024年6月に「みんなでつくるバウム」企画を実施しました。全国の無印良品店舗スタッフが食べてみたいバウムのアイデアを考案し、インターネット上でお客様の投票を募って8種類を選定、期間限定で商品化するというものです。選ぶ過程の楽しさはもちろん、商品・ブランドに対し愛着や親しみを持てる企画であり、共創マーケティングの成功例であるといえます。
共創内容 | インターネット上でのお客様の投票によってバウムを選定、期間限定で商品化 |
|---|---|
共創相手 | 消費者 |
効果 | 自身が選んだバウムのアイデアが実際に商品化されることで、商品に愛着を持つとともにブランドを身近に感じられる。 |
出典:https://www.muji.com/jp/ja/special-feature/food/baum-vote/
「ディズニー・ハロウィーン」|株式会社オリエンタルランド
株式会社オリエンタルランドが運営するディズニーリゾートは、共創マーケティングに非常に力を入れている企業だといえます。たとえば、「ディズニー・ハロウィーン」です。通常、パーク内では大人は原則として仮装ができません。しかし、毎年ハロウィーン期間に限って、大人も仮装してキャラクターになりきり、いつもと違う自分でパーク内を楽しむことができます。各々がディズニーにまつわる仮装をすることで、ゲストも一緒に「夢の国」の空間づくりができる、共創マーケティングの例だといえます。
ディズニーではほかにも、アトラクション中にキャラクターに話しかけられたり、パレードで簡単なダンスがレクチャーされて一緒に踊ったりと、ゲスト参加型のイベントが豊富です。ディズニーのパーク内で提供される体験一つひとつが、キャラクターとキャスト、ゲストが一体となった空間や楽しみ方の共創につながっています。
共創内容 | ハロウィーン期間に限り、年齢制限なく仮装して入園しアトラクションを楽しむことができる |
|---|---|
共創相手 | ゲスト |
効果 | ハロウィーン期間ならではの楽しみ方ができる。キャストも仮装に合わせた声かけをしてくれるため、特別感が演出できる。ロイヤリティの構築に有効。 |
出典:https://www.tokyodisneyresort.jp/tdrblog/detail/pr220714/
「未来会議」|株式会社ベネッセコーポレーション 【自社事例】
株式会社ベネッセコーポレーションが行った「未来会議」も、共創マーケティングの事例の1つです。「未来に向けて真に必要な学び」について、教育に関心が強いコア層と議論し考える共創イベントを開催しました。

事例について、詳しくは以下の記事をご覧ください。
事例詳細:https://f-marketing.jp/works/16/
共創マーケティングのメリット
共創マーケティングの大きなメリットは、社内だけでは実現できないような商品・サービスの新しい価値を創出できることです。社内のみで商品・サービスを完成させるとなると、ニーズの把握や新しいアイデアの創出が難しい場合があります。知らないうちに固定観念にとらわれてしまったり、ターゲットの真のインサイトに気付けなかったりするためです。
共創マーケティングを行えば、消費者のニーズを直に取り入れて、新しい魅力を持った商品・サービスの開発が可能です。また、社外の組織・消費者にも商品・サービスの開発に携わってもらうことで、ブランドへの愛着が増し、中長期的なファンになってもらうことも期待できます。顧客ロイヤリティの向上にも役立つでしょう。

共創マーケティングの進め方
共創マーケティングの進め方を紹介します。共創マーケティングを進めるためには、自社の軸を決め、ブランドを共に創る体験へ参加してもらう価値を、共創相手に明確に示すことが大切です。共創マーケティングの進め方は、大きく4つのステップに分けられます。
- ブランドパーパスを明確にする
- カスタマージャーニーを把握する
- 誰と何を共創するか決定する
- 共創に参加するメリットを明確にする
1つずつ見ていきましょう。
ブランドパーパスを明確にする
まずは自社のブランドパーパスを明確にしましょう。ブランドパーパスとは、企業の存在意義のことです。ブランドパーパスや、企業を形作る背景、考え方などを固めて社内外で明示しておくと、その思いに共感する人が集まりやすくなります。共創マーケティングを行う初めの一歩となるでしょう。また、共創の時間を有意義なものにするために、なぜ共創マーケティングを行うのか、目的もはっきりとさせておきましょう。
カスタマージャーニーを把握する
共創マーケティングに欠かせない作業として、カスタマージャーニーの把握があります。顧客が商品・サービスを認知してから購入に至るまでの流れを、カスタマージャーニーといいます。自社の顧客がどのタイミングで商品・サービスに興味を持つのか、何をきっかけに購入してくれるのか、把握しておくことは重要です。顧客のカスタマージャーニーを把握することで、どの工程で共創マーケティングを行うと効果的なのかが明確になります。
誰と何を共創するか決定する
ブランドパーパスとカスタマージャーニーをもとに、誰と、何を共創するか決定しましょう。まずは、目的に合わせ、社外の組織・消費者がより効果的にかかわれるプロセスを見つけるのがおすすめです。その後、何を共創するのがよいか探りましょう。
共創に参加するメリットを明確にする
最後に、共創の意義や、参加するメリットを明確にしておくことも重要です。消費者に参加したいと思ってもらえなければ、共創マーケティングは成立しません。イベントに楽しさを感じられるのはもちろんのこと、共創マーケティングを経て商品化した品を配ってみる、消費者と一緒に生み出した商品であると強調するなど、イベント後の流れにも気を配りましょう。
しかし、初めて共創マーケティングを行う際に、自社のみでこの手順をスムーズにこなすのは難しいものです。株式会社ファン・マーケティングでは、企画前のヒアリングから企業様にぴったりな企画提案、運営まで、一気通貫でご支援します。共創マーケティングに興味がある企業様は、ぜひご相談ください。

誰と価値を共創する?
共創マーケティングでは、一般的に社外の組織や消費者との価値共創が多いとされています。しかし、株式会社ファン・マーケティングでは、価値を共創する相手は消費者だけでなく、たとえば以下のような相手がいると考えています。
- 社外の組織
- 社内の他部署
共創マーケティングは消費者とするものと思われがちですが、共創の相手は消費者に限りません。ブランドのビジョンやミッションに共感し、「共に価値を創造したい」という思いがある人たち全てが、共創相手になり得ます。
共創マーケティングを行うにあたり、誰と価値を共創するかという観点は重要です。互いが信頼し合い、同じゴールを目指す相手でなければなりません。新しい商品・サービスの価値を生み出すうえで、誰を巻き込むべきなのか、共創相手をよく検討しましょう。

よくある質問
共創マーケティングのよくある質問を5つ紹介します。
- 価値共創を行っている企業の割合は?
- 価値共創で大切なことは何ですか?
- 注意点は?
- マクドナルドはどのような共創マーケティングを行った?
- ファンマーケティングにどう役立ちますか?
1つずつ説明します。
価値共創を行っている企業の割合は?
価値共創の形は企業によってさまざまであるため、正確な割合を算出するのは難しいでしょう。しかし、経済産業省近畿経済産業局発行の「令和3年度企業による価値共創事業の実態調査報告書」※1によると、2021年時点で大企業を中心に、価値共創に取り組む動きが活発になっているといいます。
また、近年その重要性がよく説かれるようになった、SDGsを意識した取り組みも、価値共創の形の1つです。SDGsに関する調査では、帝国データバンクの「SDGsに関する企業の意識調査(2025年)」※2から、2025年時点で全国の調査対象の過半数である53.3%の企業が、SDGsに積極的な姿勢を見せていることが分かります。
全国的に、持続的な社会の実現や顧客に選ばれる商品づくりを目的として共創マーケティングを行う企業が、着実に増えてきているといえるでしょう。
価値共創で大切なことは何ですか?
信頼関係の構築や、よりよい商品・サービスを作っていきたい、共創したいと思ってもらえるようなブランドづくりが、価値共創を行ううえで大切です。そのためにも、顧客のニーズに向き合う姿勢は欠かせません。日々ニーズに応え、よりよい商品・サービスを作っていく意識を持ち続けましょう。
注意点は?
共創マーケティングを行ううえでの注意点は、大きく3つあります。
- 共創の目的を見失わない
- 共創する相手を選ぶ
- 共創相手との関係性を大切にする
まず、さまざまな意見を聞いているうちに当初の目的を見失ってしまわないよう、目的やゴールを常に明確にしておきましょう。また、共創相手は誰でもよいわけではありません。誰と共創したいのか、理想像を明確にしたうえで共創相手を集めることが重要です。さらに、共創相手とは深くかかわることになるため、お客様として大切にしましょう。今ユーザーでないとしても、共創をきっかけにユーザーになる可能性があります。
マクドナルドはどのような共創マーケティングを行った?
マクドナルドは2014年に、「とんかつマックバーガー」のオリジナルソースを顧客とともに作る「みんなのとんかつソースプロジェクト」を開催しました。企業と顧客が共に研究して生まれたソースを全国の顧客に投票してもらい、選ばれたものは実際に「とんかつマックバーガー」のソースに採用されます。ソースを作った顧客も投票した顧客も、共にマクドナルドの商品を創り上げたという一体感が得られる企画です。
その後も、マクドナルドは共創マーケティングの一環として、SNSを使用して「名前募集バーガー」の企画を行ったり、「マクドナルド総選挙」を開催したりと、顧客を巻き込む形での価値共創に力を入れています。企業側から一方通行で商品開発や企画を行うのではなく、顧客を巻き込み、共にブランドを創り上げているという意識をファンに持ってもらえるような体験を提供することが重要です。
ファンマーケティングにどう役立ちますか?
共創マーケティングは、共創を通してファン育成ができる点で、ファンマーケティングに非常に役立ちます。ファンマーケティングとは、ブランドや、その商品・サービスに愛着を持って継続的に使用・応援してくれるファンを育成し、ビジネスを共に成長させていくマーケティング手法です。共創マーケティングに力を入れれば、共創の過程で相手がファンになってくれる可能性が高いため、ファンの育成とビジネスのさらなる発展が期待できます。
株式会社ファン・マーケティングでは、共創マーケティングを含め、さまざまな形での企業様のファン育成を支援します。ぜひお問い合わせください。

共創マーケティングのサポートなら株式会社ファン・マーケティング!
共創マーケティングを行うと、顧客との関係を深めたり、新しい商品・サービスの価値を創出したりできます。また、ファンマーケティングを強化していきたい企業様にとっても、中長期的なファンを育成できる共創マーケティングは非常におすすめです。
株式会社ファン・マーケティングなら、共創マーケティングの企画や運営を一貫してサポートします。共創マーケティングの活用をお考えの企業様・マーケティング担当者様は、ぜひ一度ご相談ください。
※1:経済産業省 近畿経済産業局 「令和 3 年度企業による価値共創事業の実態調査報告書」
※2:帝国データバンク 「SDGsに関する企業の意識調査(2025年)」